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 投稿者:戸田S.源五郎  投稿日:2018年11月25日(日)20時45分43秒
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  櫻と錨さま

自分で質問していて何なのですが、あれからいろいろ調べていて自己解決しました。国立国会図書館デジタルコレクションに大正5年の「海軍水雷術教科書草案」というのがあって「大ナルモノヲ電纜ト謂ヒ小ナルモノヲ電線と謂フ」(画像19ページ)そうです。ネットのQ&Aなどでこうだろうと思っていたものとは違っていて少し拍子抜けしてしまいました。そしてこの定義だと訳が分からなくなるので、これ以降、私が使う場合、ここだけの定義として「電纜」は管制機雷用のもの、「電線」は通信用のものとさせてください。
昭和15年に設定された類別の電纜敷設艇と異なり特設電線敷設船は大正5年12月に設定された種別ですから、大正4年に一旦全面的に廃棄された管制機雷の電纜敷設用でないことは明らかです。特設電線敷設船は開戦後「逓信省が行っていた軍事通信用の水底電線敷設の」需要増大に応じて整備されたものであり、「港湾防備用の器材およびその電纜を敷設する」電纜敷設艇の需要増大に応じるため整備されたものではないと思います。
「海軍として必要とする任務・行動に使えるものなら、その種別にかかわらず活用すことは当然のことです」が、特設電線敷設船が管制機雷の電纜敷設に使われていない(少なくともその記録は未見)のは何故でしょうか?ケーブルを敷設するという点で何でもかんでも同じように見えますが、管制機雷用の電纜敷設は通信用の電線敷設とは「敷設作業のやり方がだいぶ異なる(この部分は福井静夫著作集第十巻P.304の受け売り)」ので特設電線敷設船の装備では電纜敷設の任務・行動に使えなかったのではないでしょうか?。さらに防備用の器材と電纜の敷設はセットで行われるものであり、電纜の敷設のためだけに特設電線敷設船を整備するとは到底考えられません。繰り返しになりますが特設電線敷設船が電纜を敷設している記録はなく、従って主任務たる電線を敷設するために整備されたと考える方が自然です。
では、電纜敷設艇の副次的任務(役務と書くのが正解でしょうか?)に通信用の水底電線敷設があったのでしょうか?それならば話はちょっと違います。「開戦後の需要増大に応じるため」の部分を「開戦後の通信線敷設の需要増大に応じるため」と「通信線敷設の」と六文字を付け加えていただいていたならば、紙面にもちょうど収まり、意図も伝わりやすかったのではないかと思います。しかし私は電纜敷設艇の副次的任務に通信用の水底電線敷設があったことを薄学にして一度も見聞したことがありません。
私は電纜敷設艇には通信用ケーブルを敷設する任務も能力もなかったと思っています。なかったというと語弊がありますが、ご承知のように通信ケーブルの敷設は陸岸から後進をかけて行う近距離の敷設と、船尾からケーブルを繰り出して行う長距離の敷設をする両方の設備がなければできません。電纜敷設艇は陸岸から後進をかけて行う近距離の敷設作業だけですみますので、艇尾からケーブルを繰り出す設備を必要としません。大立の図面(誰かがヤフオクに出品中)を見ると、第一、第二電纜庫が煙突より前方に配置されており後方に繰り出すのは難しそうですし、また艇尾にシーブも見当たりません。でも釣島は戦後電線敷設船として活躍しているじゃないかというご指摘もあろうかと思います。ここのところは私も正直良くわかりません。しかし、何らかの改造をされたことだけは事実であり、その改造には電線敷設船としての設備を付すものが含まれていたのではないかと思っています。いずれにせよ当時の電纜敷設艇と特設電線敷設船はケーブルを敷設するという目的・用途は同じでも、それぞれが電纜あるいは電線敷設の専用船であり互換性や補完性はなく、したがってどちらかの「需要増」に応じるためではないと思います。特設電線敷設船であり特設電纜敷設艇でないことがこのことを一番良く表しており(定義が大小の差だけだったのでいささか主張は弱くなってしまいましたが ^^;)、私がこだわる理由です。
電纜敷設艇の主任務に対する解説は図なども含めて大変参考になりました。そして特設電線敷設船のことは原稿の残り5行分のいわばおまけのところであり、主題の解説に何ら影響を与えるものではありません。しかし、「言わずもかな」の部分がないために、私のような一般読者が「電纜敷設艇の主任務である港湾防備用の器材およびその電纜を敷設する需要増に応じるため特設電纜敷設艇として戦利船や民間船を使用した」と読み間違えると特設電線敷設船とは何ぞやということが曲解されてしまう、そのことを危惧しております。他人様の書いた文書をあれやこれやと言うことは簡単ですが、自分で書くとなるとそれはそれは難しいことは重々承知しております。ご不快に思われたならばご容赦ください。

http://tokusetsukansen.jpn.org/

 
 
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