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今週の更新

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 2月19日(日)17時42分44秒
返信・引用 編集済
  管理人の桜と錨です。

先々週「史料展示室」コーナーにて「那智史料」の一つである昭和18年の「連合艦隊戦策」
を公開しましたが、今週は折角の機会ですから米海軍が「那智」から引き揚げた直後にその
主要なものを英訳した中にある当該戦策の英訳版を一緒に公開することにしました。

ただ私が持っているコピーもどの段階での複製版かは判りません。 このため元の旧海軍の
ものと同じく大変に読みにくいものですが、幸いにして英数字だけですので何とか全て判読
可能です。

元々の日本文のものとこの英訳版を対比しながらお読みいただくと、日本文で欠落又は判読
不明な部分も把握できるかと思います。

なお、当該「那智史料」の英訳版も一式が防研にあるようですが、こちらは私も見たことが
ありません。 ここで公開するものよりも綺麗なものとも思われますので、興味のある方は
こちらも是非一度防研でご確認を。

 
 

Re: 土曜日の短艇訓練

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 2月19日(日)17時29分46秒
返信・引用
  脇さん、こん**は。

若いっていいですねえ(^_^)

でもこの時期に何か行事がありましたっけ。 宮島遠漕の訓練?

 

土曜日の短艇訓練

 投稿者:  投稿日:2017年 2月19日(日)10時22分2秒
返信・引用
   こんにちは。
艇座には三人が配員されており、かなり難度の高いオールの持ち方を
しています。
居残り練習?にしては随分と気合が入っていましたが・・・(^_^;)です。
 

Re: 貴重な「那智資料」雑感

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 2月12日(日)17時36分53秒
返信・引用
  HN「加賀」さん、こん**は。

コメントありがとうございます。

確かに栗田への同情論もあるのですが・・・・

前も書きましたように、栗田は嘘をつく人間ではありませんが、いわゆる“闘将”タイプ
ではありません。

そして肝心なのは、捷号作戦時に栗田自身へ実際どれだけの情報が入っていたか、なんです。

司令部の戦闘詳報を見てもどうも納得がいきませんし、無線電信も本当に一体どれが着信し、
どれがどのように栗田の耳に入ったのかよく判りません。

実際いくつかの電報を握りつぶして栗田には届けなかったという参謀の証言もあります。
レイテ湾突入に当初から反対であった参謀達により誤誘導された可能性も、また戦闘詳報も
辻褄が合うように意図的に編集されたとも考えられます。

その反面、栗田の指揮ぶりには疑問もあります。 徹底を欠いた護衛空母の追撃戦は勿論の
ことですが、例えば、シブヤン海で一度反転したためレイテ湾突入が遅くなることが明らかと
なった段階でも、これを西村艦隊には全く伝えていませんし、ましてや突入予定時刻の変更を
命じてもいません。

また西村艦隊が全滅したことが明らかになったにも関わらず、レイテ湾にその敵艦隊が存在し、
これと遭遇する可能性があることも検討していません。

もしかすると今後どこからか新たな史料がヒョッコリ出てくるかもしれませんが、現在までの
ところではレイテ沖の反転は“謎”ではなく始めから予期されたこと、と考えています。

要は、その反転理由として何か辻褄のあうものがありさえすれば、です。


 

貴重な「那智資料」雑感

 投稿者:HN「加賀」  投稿日:2017年 2月11日(土)13時50分20秒
返信・引用
  桜と錨様    こん○○は   建国記念の日、まったり寛ぎながらの投稿です。那智資料の連合艦隊戦策第1巻戦闘編の公開、とても興味深く拝見いたしました。戦勢が厳しさを増し、制海権、制空権を奪われた昭和18年後半以降の戦勢の挽回するべく、海戦要務令に準ずるこの戦策を立案した海軍首脳、聯合艦隊司令部の意気込みと熱意がこの文面からひしひしと伝わってきました。航空部隊兵力と水上部隊の連携、協同作戦遂行の細部が、こと細かく規定されていたのですね。また、通信については、欺瞞通信や敵信利用、敵信妨害、偽電等厳格な電波管制を前提とした艦船、通信隊、航空部隊のそれぞれの運用が詳細に規定されていますね。
   さて、欺瞞通信に関し、栗田艦隊がシブヤン海海戦後一時反転した際、欺瞞のために再反転した旨の報告を数時間遅れて聯合艦隊司令部に発信し、聯合艦隊司令部、小沢艦隊、栗田艦隊間の行動の連携を欠いたとの論評を以前目にしたことがありました。この戦策を読みながら、情報戦の難しさを改めて感じました。また、栗田艦隊が航空部隊の直掩機の掩護の期待できない中、レイテ湾に向かう途中パラワン水道での潜水艦攻撃で旗艦の重巡「愛宕」、重巡「摩耶」が沈没、「高雄」の大破と始まり、シブヤン海、サマール沖での諸戦で味方艦の喪失増大、弾薬、燃料消耗、各艦艇の残燃料の減少、栗田長官始め幕僚の疲労も一層増す中で我が対空砲火が航空攻撃を撃破できない中で、レイテ湾に突入しても苛烈な航空攻撃の餌食となり、損害が一層拡大する可能性を栗田長官始め幕僚は考え、米機動部隊出現の情報を契機に反転したことも、あながち非難できないのではと感じております。また、後日判明したレイテ湾突入時の米輸送船団の状況も栗田長官は当時手に取るように把握していたとも言えず、絶好の機会を逃したとの誹りを受けた栗田長官にやや同情してしまいました。さらに、囮作戦に成功した小沢中将が栗田艦隊と当時横浜の日吉地下壕の聯合艦隊司令部宛の囮作戦成功の電報が栗田艦隊司令部に届かなかったことや聯合艦隊司令部が発信した栗田艦隊宛の激励電報も届かなかったことも、栗田長官自身、如何ともし得なかったことから、「栗田艦隊謎の反転」とよく言われますが、あながち謎とは言えないのではと感じました。乱筆乱文ご容赦ください。
 

今週の更新

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 2月 5日(日)13時16分17秒
返信・引用
  管理人の桜と錨です。

先週お知らせしたとおり、本掲示板で捷号作戦のことが話題になりましたが折角の機会です
ので今週の更新として先程「史料展示室」コーナーにて昭和18年12月5日機密連合艦隊
法令第81号別冊の『連合艦隊戦策 第1巻 戦闘編』をPDFファイルにて公開しました。

これは捷号作戦の時には現用の連合艦隊戦策であったもので、もちろん通信に関する規程も
少しですが含まれております。

この文書は、レイテ沖海戦の後マニラ湾に避退していた重巡「那智」が昭和19年12月の
米軍機の攻撃により沈みましたが、フィリピン奪回後に米軍の手によって回収された旧海軍
の文書、通称「那智史料」と言われる中の1つで、昭和36年に日本に返還されたものです。


旧海軍関係の文書類などは終戦時にほとんど焼却処分されており、ごく僅かしか残っており
ませんので、この「那智史料」は大変貴重な史料で、まさに研究者にとって第1級のものと
いえるでしょう。


返還された「那智史料」は現在防衛研究所戦史研究センター史料室に保管されていますが、
本文書はまだアジ歴などでは公開されていません。

今回私が公開するものはこの史料室にあるものではなく、別に複製されたもののコピーから
です。

米軍が引き揚げた時の状態なのか大変に傷みが激しく、一部欠落するとともに大変不鮮明な
個所も多くあります。 それでもかなりの部分が判読可能ですので、ほぼその全容は掴んで
いただけると思います。

私は防衛研究所保管のものを見たことがありませんので、もしかするとこれよりは鮮明なの
かもしれません。 もし興味を持たれた方があれば、是非一度同所の原本をご覧になること
をお薦めいたします。

ただし、先日ここで話題になりました『海軍作戦通信史』もそうですが、いつも申し上げて
いるとおり、部内向けの文書類というものは部外の一般の人に対する解説書ではありません
ので、当然ながらこれを読む対象者にとっては言わずもがなのこと、あるいは関連する規則
・規程などに書かれていることは省かれております。

したがいまして、これらを読むには関連事項及び背景についての知識が必要です。

書かれている文言だけを採り上げて内容の解釈をすると、間違いを起こす元となりますので、
この点は特にご注意をお願いします。

 

自衛艦旗につきまして

 投稿者:梅田東  投稿日:2017年 2月 5日(日)09時46分16秒
返信・引用
  桜と錨様
早速のご回答ありがとうございました、まだまだ教えていただきたいことがありますので、これからもよろしくお願いします。
 

Re: 自衛艦旗につきまして

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 2月 3日(金)00時02分1秒
返信・引用
  梅田東さん、初めまして。

>写真には自衛艦旗の掲揚がないのですが、

自衛艦旗は「海上自衛隊旗章規則」及びその関連規則類により艦尾旗竿又はマストに掲げる
ことになっております。

これに基づき艦艇部隊では、合戦準備及び戦闘部署にある場合、あるいは通常航海でヘリの
離発着作業を行う場合などにはマストに掲げます。


 

自衛艦旗につきまして

 投稿者:梅田東  投稿日:2017年 2月 2日(木)21時16分6秒
返信・引用
  はじめまして、いつも大変たのしく読ませていただき、非常によく勉強させていただいてます。
早速ですが、あめ型のカレンダーの写真、私も海自さんからいただき飾っています。一つ疑問に思うのですがこの写真には自衛艦旗の掲揚がないのですが、多分艦載ヘリの関係で後部旗竿が倒されていることと関係があると思うのですが、単に写真撮影のためなのか、何か別に決まりがあるのか少し気になりました。ちなみに世界の艦船2007年2月号でゆき型の同様の写真ではマスト上に自衛艦旗の掲揚が見られます。
 

今週の更新

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 1月29日(日)14時36分13秒
返信・引用
  管理人の桜と錨です。

今週の更新は『旧海軍の基地』コーナーに先週の「ウェーキ航空基地」に続いて
「オレアイ航空基地」と「ナウル航空基地」を追加いたしました。

オレアイもナウルも航空基地としてはほとんど知られるところがありませんので
珍しいものと思っています。


さて次回の更新ですが、先日この談話室でも捷号作戦のことが話題になりましたので、
よい機会ですのでこれに関連して少し大物の史料の公開を考えております。

お楽しみに。

 

今週の更新

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 1月22日(日)14時25分2秒
返信・引用
  管理人の桜と錨です。

今週の更新として、久々に『旧海軍の基地』コーナーに追加で、「ウェーキ(大鳥島)
航空基地」をUPしました。

当該コーナーの一覧表の下の方にあります(^_^;

 

Re: 嬉しい新年のプレゼント

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 1月22日(日)13時27分57秒
返信・引用
  HN「加賀」さん、こん**は。

>各艨艟が横一線に航走する圧巻の表紙のカレンダー

この写真は見栄えの良いものですよね。

最近は通常の訓練などでもこういったタイトな陣形を組むことはほとんどありませんので
若い幹部が微妙な機械・舵を使った操艦技量を身に付けるチャンスが少なくなりました。

おそらく各艦航海長の操艦でしょうが、緊張しているでしょうね(^_^)

それでもガスタービンと可変ピッチプロペラは以前の蒸気艦やディーゼル艦と比べると
抜群に操艦しやすくなっていますが。

 

Re: ヤル1カとヤキ1カ

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 1月22日(日)13時20分32秒
返信・引用
  >説明不足でしたでしょうか。私が大和戦訓を挙げているのは、

いいえ、貴殿の説明不足ではなく、当方がお答えしたとおりです。

>「海軍作戦通信史」を読むほど、桜と錨様の説明ではなく

ご理解いただけていないようで残念です。 全て当該史料と齟齬はありませんが。

既に

 ”単に放送系といっても色々なものがあり、色々なやり方が定められている”

と申し上げておりますが、艦所系はもちろん、放送系においても必ず「必要な」相手が受信
したかどうかを確認する手段が講じられています。 でなければ作戦通信の意味をなしません。

一体放送系における作戦情報の受信の有無はどのようにしたら発信者と受信者の双方が確認
するできるのでしょう?

例えば貴殿ご指摘の

>放送通信系にて放送せる電報は概放送時刻を以て1KFGB各隊(基地)は了解せるものと見做す

は了解すれば応答は不必要と言うことですね。 では了解していない、あるいは受信していない
場合はどうするのでしょう?

当然その場合の要領は講じられているのではありませんか? 申し上げるまでもありませんが
そのことをお忘れでは?

その他同様の沢山のものについてご指摘いただいておりますが、これを頭に置かれて当該史料の
記載内容をお読みになればお判りいただけると思いますし、当該史料の記述されているものと
重複して大変に長文なものになりますですので省かせていただきます。


空回りしているようですので、本件はここまでとさせていただきます。
そして願わくばもう一度これまでの当方の回答をよくお読みいただけることを期待します。

貴殿のご研究が進まれるとよろしいですね。




 

嬉しい新年のプレゼント

 投稿者:HN「加賀」  投稿日:2017年 1月21日(土)10時50分45秒
返信・引用
     桜と錨  様  こん○○は  今日はアメリカのトランプ新大統領の就任式やパレードの模様をテレビで見

ながら投稿しております。

   さて、先日年賀に訪れた従兄から嬉しいプレゼントを頂きました。艦番号101むらさめ,102はるさ

め,103ゆうだち,104きりさめ,105いなづま,106さみだれ,107いかづち,109ありあけの各艨艟が横一線

に航走する圧巻の表紙のカレンダーです。また、今月のページは、前回の観艦式当日の礼砲発射の瞬

間が。轟き辺りにこだまする砲声が聞こえてきそうな身の引き締まるようなシーンですね。今年も波

荒き四方の海を舞台にご活躍される海自の皆様の充実した日々を記すカレンダーを小生も利用させて

いただき、「いろはのイ」から日々奮励努力したいと思います。
 

Re: (無題)

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 1月19日(木)23時32分51秒
返信・引用
  > No.4591[元記事へ]

バツさん

お尋ねの件、既にお返事のメールを差し上げておりますが内容についてご理解、ご納得
いただけたのでしょうか?

 

Re: ヤル1カとヤキ1カ

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 1月19日(木)19時36分45秒
返信・引用
  K2W さん、こん**は。

>「一方的にたれ流す」に近いものだったように思える
>了解符をうたないのを建前としていたと取れます。

放送系と言ってもラジオ番組のようなものとは違います。 垂れ流しでは作戦に関する重要な
情報が必要な相手が受信したのか、しないのかが判りません。

したがって、内容により受信艦所を選択して応答を求めます。 特に情勢判断上重要なものは
確実に受信される必要がありますので、必ず実施します。

ですから、

>大和戦訓でも「重要信は必ず相手の了解を確かむるを要す」

といっているのです。

当日は空間状況やアンテナなどの被害によって受信がままならない場合があり、これが通信の
錯綜・混乱の一因となっていますが、一部通信規律が確実に守られていなかったこともこれに
拍車をかけているのでしょう。

もちろん単に放送系といっても色々なものがあり、色々なやり方が定められているのですが。


ですから「榛名」の戦闘詳報もその一つについて指摘しております。


これについては、先にご紹介した『海軍作戦通信史』のp75からの「第三段作戦の通信」が
ご参考になるでしょう。

>捷号作戦の項は(削除)

そうです。 削除しなければならない何かがあったのですね。 理由は色々考えられますが。


 

Re: ヤル1カとヤキ1カ

 投稿者:K2W  投稿日:2017年 1月18日(水)17時51分53秒
返信・引用
  > No.4593[元記事へ]

横鎮さんへのお返事です。

コメントありがとうございます。

> 「653空戦闘詳報」や「瑞鶴戦闘詳報」などは調べなかったのでしょうか。

その辺は見てませんでした。この時はヤキ1カと異なり、ヤル1カには確かにそこにいて、敵を発見、通報しえた機がいたようだという点を確認したかったのですが、1機艦詳報の後、653空は飛行機隊行動調書は見ましたが、601空からの転載と断りがありましたので、そこから601空調書に移りました。アジ歴では「653空」で検索すると戦闘詳報が出てこない(「653海軍航空隊」で出る)ので、調べたときは見つけられなかったようです。今回653空・千歳詳報を見るに酒田・土屋ペアは6時発進で、0710(0730)の策敵機は故障機の代理として遅れて千歳から発進したということになるのでしょう。「なぜ1機だけ遅れて」という疑問は解けましたが、この機が本当に飛んだのかは若干微妙になった感じがしますね。

戦闘詳報についていえば、「ヤキ1カ」と「ヤル1カ」に同時に敵を認識していた部隊があれば(少なくとも小沢艦隊以外にヤル1カを認識していれば)、1つ重大な反証になるとは思うのですが。
後は米軍側の記録でしょうか。

桜と錨さんへのお返事です。

なるほど、確証とするには各段階の記録でクロスチェックできることが求められるわけですね。まあ、今更出てくることは望み薄ですが。

ところで、通信について。おっしゃっていただいたのは、通常の直接交信の場合と思います。
これに対し、レイテ海戦中の部隊間通信は陸上通信隊経由の放送によって行われたと理解しています(放送については「海軍作戦通信史」p48に若干の記載を読みました)。
また「榛名戦闘詳報」には「艦船から陸上通信隊に対する送信は通信隊の放送によりその了解を確認する」(という規則に拘らずR2(=確信?解信?了解符?)を求め、再送する例が多く混乱した)とあり、了解符をうたないのを建前としていたと取れます。また大和戦訓でも「重要信は必ず相手の了解を確かむるを要す」とあります。
ここから察するにレイテ海戦における通信はどうも「一方的にたれ流す」に近いものだったように思えるのですが、どうなのでしょう。
なお「海軍作戦通信史」は拝読しましたが、残念なことに捷号作戦の項は(削除)となっています。
 

Re: ヤル1カとヤキ1カ

 投稿者:桜と錨  投稿日:2017年 1月15日(日)21時35分20秒
返信・引用
  横鎮さん、コメントありがとうございます。

折角の機会ですので、無線電信と戦闘詳報について少し。

旧海軍の通信について、その無線電信についての通信及びその要務に関連し、戦闘時における送信側による実際の発信から、受信者の指揮官に届くまでの概略は次のようになります。

1.送信側の送信機の正常作動の成否
2.空間状況と距離による受信側への電波の到達の有無
3.空中線の向き及び状態を含む受信器での受信の有無
4.受信室での待ち受け状況を含む電信員の認識
5.電信員による受信(受信紙)
6.受信した電文の翻訳(回覧用受信紙)
7.受信記録への記載
8.通信指揮官による確認と回覧
9.艦橋又は司令部作戦室などでの受領
10.副直士官又は幕僚などによる受領
11.指揮官への報告
12.戦闘記録などへの記載

そしてもう一つ。

無線電信では、必ず発信者、宛先と発信日時が電文の中に入ります。 そして宛先の受信者が電文全てを正常に受信した場合は了解符、一部不明などの場合は再送符を送ります。
何かの都合により宛先の応答が無ければ発信者は自動的に再送しますし、受報者があれば宛先の代わりに応答し、電文を宛先に中継することもあります。

したがって、一方的にたれ流すだけで、どこ宛かも判らない、どこが受信したのかも判らない、などということは基本的にありません。

ただし、偵察機などからの敵情報告などについては、その基地又は母艦との特殊交信法が定められていることがあり、この場合他の艦などでは受信してもどこからの発信か判りません。 この場合、受信した基地又は母艦が他の艦などに通常の通信系統を使って通報する必要があります。


さてここで問題の「ヤキ1カ」電です。

この「ヤキ1カ」電の内容については、第1航空艦隊に対する25日の1150番電での攻撃要請として戦闘詳報に記述されており、これにより本来の電文が上記の11.の栗田に対し報告れたことは確かでしょう。

ただし、この「ヤキ1カ」電はこの11.の段階だけしかなく、それ以外の段階での記録などは一切残されておりません。 もちろん他の艦・部隊の記録にもありません。 栗田がこの電文の内容によって情勢判断をし、反転を決めたという極めて重要なものであるだけに、これは大変不思議なことと言わざるを得ません。

先にも申し上げたように、「戦闘詳報」というのは作戦経過などを後から纏めたものですから、不必要なもの、一連の記述から合わないもの(不都合)なものなどが書かれていないことは多々あります。

もちろん電信のみならず視覚通信も含めた全てのものを網羅しているわけではありませんし、また他の艦艇・部隊の戦闘詳報と整合をとっているわけでもありません。 これは第1遊撃部隊以外の戦闘詳報と付き合わせていただければお判りいただけるでしょう。

同様な問題はHN「K2W」氏ご指摘の「ヤル1カ」電でも同様なことが言えます。

したがって、このことを含めた栗田艦隊の反転については、新たな原史料でも出て来ない限り、これ以上のことは判らないでしょう。


なお、この捷号作戦について通信も含めた分析は、多少栗田の肩を持つきらいはありますが、福田幸弘氏の『連合艦隊 サイパン・レイテ海戦記』(時事通信社)が今のところベストなものの一つであると思います。

また、捷号作戦時も含めた旧海軍の通信の実態については、当サイトの『史料展示室』コーナーで公開している海上自衛隊の部内史料『海軍作戦通信史』に詳述されていますので、ご参照下さい。

 

ヤル1カとヤキ1カ

 投稿者:横鎮  投稿日:2017年 1月14日(土)11時01分57秒
返信・引用
  久し振りに投稿させていただきます。

「ヤル1カ」を「ヤキ1カ」と誤訳したのではないかという仮説、興味深く拝見しましたが、現状ではなんとも言えないというのが正直な感想です。

ただ気になったのは、K2Wさんが「ヤル1カ」電を発信した索敵機の特定するにあたって、「601空飛行機隊戦闘行動調書」のみを挙げていることです。「653空戦闘詳報」や「瑞鶴戦闘詳報」などは調べなかったのでしょうか。

「653空戦闘詳報」によれば、25日0555天山4機が索敵のため瑞鶴から発進(内1機0700瑞鳳に不時着艦)他の3機はフィリピンに帰投。明示されていませんが、いずれも敵部隊は発見しなかったようである(ただし「機動部隊本隊(KdMB)戦闘詳報」によれば、20番索敵機は0645、208度120浬の地点で敵艦上機2機を発見報告している)

0730千歳から索敵機(天山)1機発進したが、その後の行動は不明(「千歳戦闘詳報」)。これが「KdMB戦闘詳報」にある「更に0710天山1機発進180度300浬方向を索敵」に該当するものと思われます(「653空戦闘詳報」には該当記録なし)。この天山がヤル1カの敵部隊を発見した可能性は高いですが、確証はありません。


捷号作戦関係の戦闘詳報を全部確認したわけでありませんが、「KdMB戦闘詳報」以外「ヤル1カ」電の存在を裏付けるものがないとすると「ヤキ1カ」電と同じ幻の電報かもしれません。
 

(無題)

 投稿者:バツ  投稿日:2017年 1月12日(木)10時31分18秒
返信・引用
  今試してみたら送信できました。読んでいただければ幸いです。  

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